2019年度事業報告書

201941日から2020331日)

 

 

 

Ⅰ 事業の成果

 

  フードバンク京都は、2020331日をもって第2期の事業年度を終了することができました。前年度は、10月にNPO法人になったばかりで、半年間の事業報告でした。今年度は、法人化して初めての1年間の事業の成果をまとめることになりました。

 食品ロス問題は日本の大きな課題になっており、2019年に「食品ロス削減推進法」が成立しました。これで一気に解決するのもではありませんが、このため、私たちの活動に公的な支援が出てきたり、企業が私たちの取組に目を向けるようになってきたりして、フードバンク活動の環境が変化してきています。

 本年度は、昨年に引き続き、さまざまな分野からご寄贈いただいた食品と自主農園で生産した野菜などを、社会福祉施設や生活困窮者を支援している団体や、また、子ども食堂及び第三者機関からの依頼での緊急支援(個人)に食糧提供しました。そのため、社員がそれぞれの分野で力を発揮して、全体として力を合わせて取り組みました。また、ありがたいことに、社員以外でボランティアとして参加していただいた皆さんの支えも受けています。

 具体的には、従来の活動を引き続き展開してきました。すなわち、第一に福祉施設(母子・児童養護・更正)への定期的な食糧支援です。週1回、お米やパン、野菜を届けています。また、第三者機関を通して、さまざまな事情で経済的、身体的に激変した家庭への緊急支援も行っています。

 第二は、フードドライブの実施です。フードドライブは、家庭で余った食品を持ち寄り、フードバンク京都を通じて必要なところに届けるという取り組みです。本年度も、ビバスポーツアカデミー(南草津)、国際ソロプチミストの皆様によるご協力、大手スーパーとの協働による取組、向日市まつりでの取組、京都府農林水産フェスティバルでの実施など、幅広く実施できました。

 また、今年度は新たにライオンズクラブ、龍谷大学学生有志、京都インターナショナルスクールなど、運動の輪が広がりました。そして京都府立南丹高校では、SDG学習に関わって食品ロス問題を取り上げ、私どもが講話をしましたが、その後、生徒さんたち自身が行動を起こし、企画立案、ポスターなどすべて独自に仕上げて、地域のイベントでフードドライブを計画してくれました。残念ながら新型コロナウイルスでイベント自体が中止になってしまいましたが、こうした若い人の積極的な取組は私たちを元気にしてくれます。

 第三は、若者たちへの広報活動で、前記の高校以外に、岡山県立岡山操山中学、大阪府の関西大学附属高校、岩手県立盛岡第一高校が、それぞれグループで、京都まで学びにきました。いわゆる「総合的な学習の時間」のテーマ研究で、食品ロスや子どもの貧困問題を研究調査している生徒さんたちです。いずれも2時間近くにわたって、熱心に話を聞き、鋭い質問もして、深く学んでいきました。広報活動の一つとして今後も大切にしていきます。

 第四は、自主農園での生産活動です。農園は、約0.2ヘクタールの広さがあり、専門家による指導を受けながら、専門のスタッフと臨時のボランティアによる活動を展開しています。農薬不使用の栽培で、安全・新鮮な野菜を、一年中途切れることなく生産していて、諸施設に届けています。自然農法に近づけたフードバンク農園の野菜は、草や虫と共存しながら成長するので、食べ物は生き物であることを実感できる活動にもなっています。たとえば、春には、新玉ねぎ、夏にはエンドウ、トマト、ピーマン、スイカ、茄子、秋にはカボチャ、里芋、冬には大根、にんじんなど、大変喜ばれています。農機具等をどう調達するかの課題をかかえつつ、一方では、水のくみ上げ発動機を高島屋の歳末助け合い運動からいただいたりしています。現在は、トイレの設置についてクラウドファンディングの実施も検討しているところです。

 自主農園の生産物以外の食品は、すべて企業や団体、個人から寄贈していただいています。大手スーパーや企業、個人経営の食品メーカー、NPOの諸団体、学校法人、寺社、農家、個人の皆様から支援をいただきました。本年度は、特にコプロ社から大量の食品等をいただきました。このため、どうしても倉庫の確保が必要になってきて、うれしい悲鳴をあげています。この場をお借りして、ご協力いただいた皆様に心から感謝申し上げます。

 具体的な成果(数量等)は、以下、「Ⅱ 事業実施に関する事項」で報告いたします。

 

 

Ⅱ 事業実施に関する事項(特定非営利活動に係る事業)

(1)社会福祉施設及び要支援者への支援を行っている団体等への食糧提供事業

   母子支援施設、児童養護施設、自立支援ホーム、子ども食堂の他、炊き出しなどで困窮者への支援活動を行っている団体への食糧の提供を行った。

支援先(入居・利用者数)

支援回数

(回)

食糧提供

量(㎏)

備考

母子生活支援施設 3ヶ所(入居者・利用者数210人)

87回

,786kg

 

児童養護施設/自立支援ホーム 4ヶ所(入居者数200名)

37回

632kg

 

更生保護施設   1ヶ所(入居者数20名)

31回

441kg

 

支援活動団体 7ヶ所(利用者数353名)

33回

,383kg

 

こども食堂   6ヶ所(利用者数260名)

49回

,211kg

 

合 計(入居・利用者数合計1,043人)

237回

 

,453kg

 

 

 

【事業概要】

(A)事業の実施日時 

120日

(毎月 第2・4日曜、第1月曜、第2・4火曜、第3水曜、第2木曜ほか)

(B)事業の実施場所 

京都市、宇治市、亀岡市、向日市の各施設・団体

(母子施設3ヶ所、児童養護施設/自立支援ホーム4ヶ所、更生保護施設1ヶ所、支援活動団体7ヶ所、子ども食堂6ヶ所、合計20ヶ所)

(C)従事者の人数  

延べ240人                

(D)受益対象者の範囲

上記施設・団体の入居者・利用者(1,043人)

(E)人数      

延べ3,960人

事業費の金額

79,000円

 

(2)行政機関などからの要請に応えて、要支援者への食糧を手配する緊急支援事業

   福祉課や生活支援センターから、困窮状態に陥った市民への支援要請に応えて、できるだけ迅速に緊急支援食糧を届けた。

支援先

支援回数

(回)

食糧提供

量(㎏)

備考

京都府内

73回

,324kg

 

合 計

73回

,324kg

 

 

【事業概要】

(A)事業の実施日時

73回(不定期)

(B)事業の実施場所

京都市、宇治市、向日市、八幡市、木津川市、大山崎町、綾部市の行政・支援機関

(C)従事者の人数

延べ62人                 

(D)受益対象者の範囲

行政・機関が支援する困窮者

(E)人数 

延べ121人

事業費の金額

40,500円

 

(3)個人、団体、企業からの食糧の引き取り事業

   個人、農産物の生産者、食品生産企業、小売りスーパーの他、学校法人や病院などの災害用備蓄食料、京都マラソンなどのイベントでの余剰食糧など無償で提供していただける食糧の引き取りを行った。

 

食糧提供者・団体など(敬称を省く)

内容など

明石農場

野菜

芦田(農家)

野菜

石田ファーム

野菜

()ダイエー

ドライ食品・飲料

京都薫風ライオンズクラブ

ドライ食品

京都マラソン

飲料・菓子・果物・パン

京果グリーンセンター

野菜

京都ボランティア協会

飲料

国際ソロプチミスト京都

ドライ食品・菓子

コンディトライマウジー

菓子

大京食品株式会社

お揚げ

ビバスポーツアカデミー南草津店

ドライ食品

向日市まつり

ドライ食品

矢野食品株式会社

こんにゃく

立命館衣笠キャンパス

ドライ食品・災害用備蓄食品

立命館大学大阪いばらきキャンパス

災害用備蓄食品

立命館宇治中学校・高等学校

災害用備蓄食品

立命館大学朱雀キャンパス

災害用備蓄食品

その他スーパー・団体・個人(フードドライブを含む)

ドライ食品・お米・野菜・飲料・菓子

 

 

 

 

 

【事業概要】

(A)事業の実施日時 

約210回(不定期)

(B)事業の実施場所 

京都府内、長野県、滋賀県

(C)従事者の人数  

延べ62人

(D)受益対象者の範囲

施設・団体の入居者・利用者、行政・機関が支援する困窮者

(E)人数      

延べ8,010人

事業費の金額

20,002円

 

 

(4)支援農産物の確保のための自主農園での生産事業

   無償で貸していただいている農園で、自然農法の専門家の指導を受けながら、より安全な農産物を生産した。

【事業概要】

(A)事業の実施日時 

84日(毎週日曜・月曜)

(B)事業の実施場所 

京都府京都市西京区大原野

(C)従事者の人数  

延べ240人

(D)受益対象者の範囲

施設・団体の入居者・利用者、行政・機関が支援する困窮者

(E)人数      

延べ4,022人

事業費の金額

68,709円

 

(5)その他の活動

   7月 京都府立南丹高校3年生(16人)への講話。SDGsの取り組みの中で「飢餓・貧困」をテーマにしたグループ。

  10月 関西大学高等部1年(5人)への説明と質疑。テーマ「貧困問題」

  11月 岡山県立操山中学校2年(4人)への説明と質疑。テーマ「食品ロス問題」

  11月 岩手県立盛岡第一高校1年(4人)への説明と質疑。テーマ「子どもの貧困問題」

11月 近畿農政局主催「フードバンク活動促進に向けた情報交換会」出席

12月 京都インターナショナルスクールでのフードドライブと活動についての講話

 

 

ミーティングの開催 スタッフ間での情報共有、今後の課題や活動についての意見交換を実施

 

(2019年8月11日、10月27日、2020年2月23日、3月22日)


2020年度事業計画書

202041日から2021331日まで)

 

特定非営利活動法人フードバンク京都

 

1       事業の方針

特定非営利活動法人フードバンク京都は201810月に発足以来「もったいないからありがとうへ」を合言葉に、年間約650万トンも破棄されている食品を、少しでも有効活用するための活動を進めてきました。

活動3年目の今年度は、新型コロナウイルス感染症の広がりが国民の暮らしに大きな影響を与えています。とりわけ社会的に弱い立場にある人たちへの深刻化が予想されます。

フードバンク京都はまだまだ小さな組織ですが、食べ物を通して必要とされる人たちへの支援の活動を継続、発展させて行くことを基本に、地球環境維持のSDGsなどの取組も進めていきたいと考えます。

そのために、設立趣旨や定款に基づいて以下の事業を進めます。

(1)     社会福祉施設及び要支援者への支援を行っている団体への食糧提供事業

(2)     行政機関などからの要請に応えて、要支援者への食糧を手配する緊急支援事業

(3)     個人、団体、企業からの食糧の引き取り事業

(4)     支援農産物の確保のための自主農園での生産事業

これらの事業を発展させるために、次の活動を重点に取り組んでいきます。

 

❖食品の回収量を増やします

支援活動を発展させるためには、食品の確保が不可欠です。昨年度もフードドライブ運動に参加してくださる個人、団体は広がりました。この運動で提供される食品が当法人の活動を支えてくれています。今年度も「思いやりのこころ」を集めるこの取組を強めていきます。

法人や企業からの提供の増大も目指します。また、支援先からの要望の強いパンを安定的に確保できるように、メーカーや販売店への働きかけを進めていきます。

 

❖広報活動を強化します

より多くの人たちにフードバンク活動を知っていただくために、新しいパンフレットとチラシを作成します。活動状況をお知らせする通信「もったいないからありがとうへ」の発行も継続します。また学校や団体などの要望に応えて講話を行う機会を重視します。

 

❖他団体との連携を進めます

「食品ロス削減推進法」「SDGs」などフードバンクを取り巻く環境は変化しています。これらに適切に対応していくためにも、「全国推進フードバンク協議会」など関連団体との連携を強め、行政機関などが開催するイベントや情報交換会などにも積極的に参加します。

 

❖自主農園での生産活動を発展させます

新鮮な農産物の提供は支援先からも大変喜ばれています。農薬や化学肥料の使用が一般的な中で、有機農法の専門家からの指導を受けての、安心で新鮮な農産物の生産事業は当法人の特異な活動です。その発展のために、電源の確保、倉庫の補強、トイレの設置など資材や施設の充実も目指します。

 

❖組織基盤の強化を図ります

活動を進めていくためにはマンパワーの強化が不可欠です。会員及びボランティアの拡大をすすめるとともに、定例のミーティングで関連分野の学習会も実施します。

また、活動資金の確保も重要です。資金面で応援してくださる賛助会員を増やすとともに、補助金の活用も検討します。又、寄付も募っています。振り込み口座はゆうちょ銀行

記号:14450 番号:43891781トクヒ)フードバンクキョウトです。どうぞよろしくお願いいたしま

す。当法人の活動は、個人、団体、企業の連携や参加がなければ継続できません。皆様のご協力とご支援をお願い申し上げます。

 

2 事業の実施に関する事項

 

事業名(定款に記載した事業)

    社会福祉施設及び要支援者への支援を行っている団体等への食糧提供事業

具体的な事業内容

母子支援施設、児童養護施設、自立支援ホーム、子ども食堂の他、炊き出しなどで困窮者への支援活動を行っている団体への食糧支援を行う

(A)当該事業の実施予定日時

毎月

(B)当該事業の実施予定場所

京都府内の各施設

(C)従事者の予定人数

月毎約30

(D)受益対象者の範囲

施設などへの入居者や利用者

(E)予定人数

月毎約1000

事業費の予算額

80,000

 

 

事業名(定款に記載した事業)

    行政機関などからの要請に応えて、要支援者への食糧を手配する緊急支援事業

具体的な事業内容

行政機関を通じて、困窮状態に陥った個人へ出来るだけ迅速に支援食糧を届ける

(A)当該事業の実施予定日時

毎月

(B)当該事業の実施予定場所

京都府内

(C)従事者の予定人数

月毎約15

(D)受益対象者の範囲

行政機関が支援を必要と判断した個人

(E)予定人数

月毎約40

事業費の予算額

55,000

 

 

事業名(定款に記載した事業)

    個人、団体、企業からの食糧の引き取り事業

具体的な事業内容

フードドライブ、災害用備蓄食料、余剰食品など無償で提供していただける食糧を引き取る

(A)当該事業の実施予定日時

毎月

(B)当該事業の実施予定場所

主に京都府内

(C)従事者の予定人数

月毎約30

(D)受益対象者の範囲

支援が必要な個人、施設などの入居者や利用者

(E)予定人数

月毎約1000

事業費の予算額

25,000

 

 

 

 


2019年度 活動計算書
2019年4月1日から 2020年3月31日まで
                特定非営利活動法人フードバンク京都
                (単位:円)
科目 金額
Ⅰ 経常収益  
  1 受取会費    
    正会員受取会費 211,000    
  賛助会員受取会費 0 211,000  
  2 受取寄附金  
    受取寄附金   93,000 93,000  
  3. 受取助成金等      
    助成金 72,000 72,000  
  4. その他収益      
    受取利息 2    
    雑収益 0 2  
  経常収益計     376,002
経常費用        
  1. 事業費      
        旅費交通費 3,900    
        燃料費 63,000    
        印刷製本費 50,280    
        消耗品費 49,984    
        什器備品費 18,725    
        通信運搬費 20,222    
        賃借料 2,100    
        雑費 0    
        減価償却費 0    
    事業費計   208,211  
  2. 管理費      
        水道光熱費 53,356    
        消耗品費 53,697    
        通信運搬費 17,570    
        支払手数料 220    
        雑費 0    
    管理費計   124,843  
  経常費用計     333,054
    当期経常増減額     42,948
経常外収益      
  経常外収益計     0
経常外費用      
  経常外費用計     0
    当期正味財産増減額     42,948
    前期正味財産額     384,168
    次期繰越正味財産額     427,116

2019年度 貸借対照表
2020年3月31日 現在
                特定非営利活動法人フードバンク京都
科目 金 額 (単位:円)
Ⅰ 資産の部 資産の部        
  1. 流動資産      
      現金預金 427,116    
          流動資産合計   427,116  
  2. 固定資産      
      (1)有形固定資産 0    
          固定資産合計   0  
      (2)無形固定資産 0    
          無形固定資産合計   0  
資産合計     427,116
負債の部        
  1. 流動負債 0    
          流動負債合計   0  
  固定負債 0    
          固定負債合計   0  
負債合計     0
正味財産の部      
    前期繰越正味財産   0  
    当期正味財産増加(減少)額   427,116  
          正味財産合計     427,116
          負債及び正味財産合計     427,116